ピロリ菌の除菌で失敗しない3つの原則
ピロリ菌の除菌で失敗したくなければ、以下の3つを守ろう。
・早期発見
・早期除菌
・定期的な検査
胃の中のピロリ菌を早くみつける、みつけたら速やかに除菌する。除菌成功後は、胃に萎縮があれば年に一度は胃カメラを飲んで定期的な検査をする。検査をして胃の中にピロリ菌がいなければ予防を心がけよう。
【何十年もぴろりんの胃の中にいたピロリ菌】
ぴろりんは、会社の健康診断で「萎縮性胃炎」と診断され、胃カメラを飲んだらピロリ菌がみつかった。一週間菌を退治する薬を飲む除菌療法をして治療できたので、ピロリ菌を除菌した方法をすべて書いてみる。
思えば、ずっと下半身とお腹のトラブルで悩まされてきた人生だった。
おしっこが近く、夜は1時間おきに1度トイレに起きて寝不足。そのうえ慢性的な胃炎で、いつもトイレの個室が友達だった記憶しかない。そんなとき、転職した運送会社の年に一度の健康診断でバリウムを飲んでレントゲン検査をした。
結果は「要精密検査」だった。
悪玉コレステロール値と尿酸値が高いことも気になったので、会社近くの内科で胃カメラを飲んだ。ちなみに内科でも胃カメラを用意していないところがあるので、インターネットで胃カメラ(内視鏡検査)ができるところを探してから医者に行こう。ぴろりんは、そのために4か所も医者をまわることになった。
胃カメラの検査が終了すると、自分の胃の中をテレビ画面と写真でみせられ、慢性的な胃炎と告げられた。
そして一週間後、詳しい結果を聞きにまた医者に行った。
【先生・・・ピロリ菌の・・・除菌が・・・したいです】
医者「ぴろりんさん、ピロリ菌がいますね」
ぴろりん「あ、そうですか」
医者「どうします、除菌しますか?」(どっちでもよさそうな態度で)
ぴろりん「え?だって除菌しないとマズイんじゃないですか?」
医者「そうですね。ピロリ菌をほっておくと胃がんになるリスクは上がります。ただ除菌治療には副作用もあるので・・・」
ぴろりん「ふ・・副作用って・・・(びくびく)」
医者「下痢したり、発疹がでたりします」
ぴろりん「車の運転中に眠くなったりしませんよね(なんだよ、驚かせやがって)」
医者「それはありません。そういう薬ではないので」
ぴろりん「じゃあ、お願いします!」
医者「わかりました。一週間分の薬をだしておきます」
ぴろりんは、その夜から薬を飲み始めた。そしてピロリ菌は胃の中から去った。
このホームページでは、これまでの除菌療法について全部書いていきたいと思う。
【萎縮性胃炎とは】
ぴろりんは、会社の健康診断で「萎縮性胃炎(いしゅくせいいえん)」と判断された。この萎縮性胃炎とはなんだろう。
萎縮性胃炎とは、慢性的な胃炎が長期間に渡って続くことによって、胃酸を分泌する胃腺が縮小してしまい、胃の粘膜が薄くなってしまう病気のことだ。がんになりやすい状況ともいえる。
60歳を超えた日本人のうち、7割から8割が萎縮性胃炎にかかっている。なんにしても病気であり、体にとって良いことではない。
じつは萎縮性胃炎の犯人はピロリ菌なことがある。
ピロリ菌に感染すると、ほぼすべての人にヘリコバクター・ピロリ感染胃炎という慢性胃炎が生じる。この慢性胃炎が長く続くと、萎縮性胃炎をひきおこすうえ、さらにそこから胃がんが発生する場合もある。
文部科学省の研究班による3000人規模の調査をしたところ、萎縮性胃炎の発生率は50代が60%、60代で70%に達している。ピロリ菌がなかった人に萎縮性胃炎はほとんどみられず、ピロリ菌があった人は10代で40%、20代で60%、30代は80%が萎縮性胃炎になっている。
つまり、ピロリ菌感染→慢性胃炎→萎縮性胃炎→腸上皮化生→胃がんという流れになったとしても、何の不思議もない。
「いったんできた萎縮性胃炎は改善しない」と言われていたが、ピロリ菌を除菌すれば時間はかかるけれど約80%が改善することもわかっている。
【思えば前兆はあった。500円大のハゲ事件】
お見苦しい画像だが、これはぴろりんの頭頂部だ。中央にうっすら500円大のハゲがある(正確にはあった)のがお分かりだろうか。
以下は、このハゲを発見した時の妻(へり子)との会話になる。その時、ぴろりんはいつものように自宅のパソコンでネットサーフィンをしていた。ぴろりんの後頭部を見下ろすへり子が信じられないものを見たように言う。
へり子「ねえ・・・ぴろりん。頭のてっぺんにハゲがあるよ・・・」
ぴろりん「え!?」
へり子「ストレスかしらねぇ・・・」
ぴろりん「あぁ・・・まさか俺がストレスでハゲる日が来るとは・・・」
ここで少し、ぴろりんの身内の話を書かせてもらおう。他人には面白くない話だが、ぴろりんがハゲたストレスの原因がこれで伝わると思う。これでハゲないほうがどうかしていると感じてもいる。
実はぴろりんの父親は、兄の家を飛び出して2年ほど前に孤独死している。認知症だったのだろう。コンビニで菓子を万引きしてつかまったり、運転免許の更新に免許をもたずに警察署に車で行ったり、亡くなる数か月前はかなりおかしくなっていた。あげく賃貸アパートの家賃も支払えず、一人で布団に寝たまま餓死していた。
そして母親は20年ほど前から精神病院にうつ病で入院していた。すると今度は、離婚して一人で暮らしていた兄が孤独と仕事のストレスでうつ病になって母親と同じ病院に入院した。
なんて一族だろう。ぴろりんもいつかうつ病になるのではないかと不安になった。
ある日、兄と母を見舞いに行った。病院が同じなので、面会が一度で済むのは助かる。うつ病のせいで疑い深くなっている兄がぴろりんに言った。
「お前はまったく役に立たない」
「お前は信用できない」
「本当に金を返せるのか」
1年前に起業で失敗したぴろりんは、そのとき兄に30万ほど借金をしていた。仕事を休み、入院費も払わなければならない兄が金で悩んでいることもわかっていた。返済期限は、兄が入院した月末だった。もちろん、ちゃんと期限内に金は返した。
このことがあって、兄の見舞いに行かなくなった。行けば責められることがわかっているからだ。こちらの言い分も聞いてくれない。せめて母の見舞いだけにはいくべきだったのに、この時はどうしても病院に行く気がおきなかったのだ。
そして、母が急死した。
夜寝るとき以外はずっと車イスに座って20年も施設に入所していた母。とつぜん面会に来なくなった父の死にも気づいていた。体にもガタが来ていたのだろう。死因は心不全だった。
せめて、もう一度生きている母の顔をみたかった。デキの悪い息子だけど顔をみせたかった。声を聞きたかった。声を聞かせたかった。会話をしたかった。どうして面会に行けたのに行かなかったのか、母の遺体の前で激しく後悔した。
その後、入院している兄のかわりに葬式から役所、銀行、年金事務所の手続きをぴろりんがすべてやった。
気づけばハゲていた。
転職して半年の運送会社では、慣れないフォークリフトで荷物をすでに3回もひっくり返していたことにも悩んでいた。
この時、ぴろりんの胃は悲鳴を上げていたのだろう。
前年の健康診断では何の異常もなかったのに、たった1年で萎縮性胃炎、ピロリ菌の発見、ハゲに糖尿病予備軍になった。
ちなみに画像はハゲを発見してから5カ月後のもの。少し毛も生えてきたので安心している。ハゲ発見時は、さすがに写真を撮影しておこうなんて気にはならなかった。
【意外としっかりしていた生活環境と食生活。なのにピロリ菌ですか】
画像は、胃カメラ終了後に医者から渡された「除菌療法を受ける患者さんのためのQ&A」。この時、医者はもうピロリ菌がいることはわかっていたのかもしれない。
トラック運転手は生活が不規則。もうそんな時代ではなくなった。運転手に休憩をさせずに連続運転をさせると、会社に労働基準監督署から指導が来るくらいだ。過積載だって運送会社だけでなく、荷を出した会社まで罰を受ける。
ぴろりんの仕事は県内の決められた会社を回るルート配送で、午前7時に出勤して午後の3時には帰宅できる。
睡眠時間も最低6時間半から7時間とっている。酒・タバコもやらない。ギャンブルも。下手なサラリーマンより健康的な生活ではないか。
そして気になる食生活。およそ以下のようになる。
>>朝食
・グリコのヨーグルトBifix 375グラム(トクホのオリゴのおかげダブルサポートを大さじ1杯入れる)
・フルーツグラノーラと牛乳
・たまにバナナ一本
・コーヒーにココナッツ・オイル(大さじ1杯)
・伊藤園の一日分の野菜 300ml
・みかんのお酢 延命酢(大さじ1杯を水で割って飲む)
>>昼食
・おにぎり
・またはパン
0.6リットルの水筒(ホットコーヒーにココナッツ・オイル大さじ2杯)1本
0.5リットルの水(ブリタの浄水器でろ過したもの)2本
0.5リットルのカラダカルピス
運転しながら飲めるもの、食べられるもの。なお除菌療法中は、おにぎりとパンをやめカロリーメイト1箱にした。糖尿病の疑いもあるため、カロリーを減らす狙いもあった。
また除菌療法中は、明治プロビオヨーグルトLG21を1日1本(112ml)飲むようにした。
>>夕食
・サラダ(ドレッシングはピエトロ)
・納豆1パック
・豆腐一丁(夏は冷ややっこ、冬はポン酢で)
・魚または肉
米やパン、麺類はダイエットのために極力食べないようにしている。
【自己紹介】
ぴろりん。1966年生まれ。職業 トラックドライバー。妻へり子、猫バクとターの2匹と暮らす(もちろん、すべて仮名)。
次のページから、ぴろりんがどのように除菌療法をしたか、成功させたか詳しく書いてみる。
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