ピロリ菌の最新情報（ニュース）
ここではピロリ菌に関する最新情報（ニュース）を紹介する。
【子どもの除菌、やる・やらないで議論が分かれる】
日本小児栄養消化器肝臓学会は、症状のない15歳以下の子どもにピロリ菌の検査や除菌をしないように提案する指針を公表した。
一方、日本ヘリコバクター学会は、中学生以降で検査・早期の発見と除菌が望ましいと提言している。
指針づくりの委員長を務めた医師は「除菌は40歳までにすれば胃がんの予防効果は100%に近い。小児期に除菌を始める妥当性はない」と話す。
ちなみに中学生への検査・除菌の流れの一例として
・1次 学校健康診断で尿を調べる
・2次 尿検査が陽性であれば便を調べる
・薬で除菌
・呼気で再検査
・除菌完了
となっている。
【ピロリ菌やばい 検査キット付きブックが発売】
50代で4割が感染しているといわれるピロリ菌。堀江貴文ことホリエモン・予防医療普及協会から検査キット付の書籍が発売された。
同梱されているキットで尿を採取し、専用封筒で検査機関に送るだけで胃に菌がいるかわかる。検査料別途2500円・カード決済。大事なことは治療ではなく予防だ。
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【日本国内で伸びるチョコレートの消費】
チョコレートの国内消費量が伸びている。日本チョコレート・ココア協会によれば、チョコレートの国内消費は過去10年で1割増え、1人当たりの年間消費量も2キロを超えた。
客層も女性だけでなく、男性やシニア層にも広がっており、消費量はさらに増える見込み。ドイツの消費量が年間1人あたり10キロなので、日本でもまだまだ伸びると考えられる。
さいきんでは食品の安全に気を使う消費者も増えており、国産カカオを使ったチョコレートも注目されている。
【飲酒する人のピロリ菌感染率は飲まない人よりも少し低い】
アルコールには殺菌効果がある。12の研究のメタ解析では、飲酒する人はピロリ菌感染のリスクが22%少ないと報告されている。
かといって、除菌のために強い酒を飲んでも効果は期待できない。
（Liu SY.Han XC,Sun J.et al. Alcohol intake and Helicobacter pylory infection:A dose-response meta-analysis of observational studies.Infect Dis（Lond） 48:303-9.2016.）
【ロイテリ菌が胃酸抑制剤との併用でピロリ菌の除菌に成功】
胃酸抑制剤とロイテリ菌の併用でピロリ菌の除菌（15人中9人）にも成功。
（Saggioro A 他 2005 イタリア学会発表）
人間の体には約2キロもの体内菌（バクテリア）が存在し、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種が共存している。善玉菌が有意に立つと健康に。悪玉菌が優勢になれば歯周病やアレルギー、炎症といった健康被害がおこりやすくなる。つまり、体内筋のバランスが大切だ。
そこでバクテリアセラピーの出番。ラクトバチルス・ロイテリ菌はヒト由来の乳酸菌で、どんなに摂取しても副作用がない。
生きて腸まで届き、免疫システムをコントロールする、いわば「腸の指揮者」だ。さらにロイテリ菌は、ロイテリンという抗菌物質を作り、病原菌に対する拮抗作用がある。そのため、ピロリ菌を抑制したり、悪玉菌を抑制することで動脈硬化を軽減する。
ロイテリ菌でピロリ菌を除菌するのであれば、胃酸の分泌を強力に抑えるプロトンポンプ阻害薬のオメプラゾールと同時に利用することで相乗効果が高まる。
【人工知能（AI）が内視鏡の画像診断で専門医に匹敵する正答率】
さいたま市の医師らがピロリ菌の内視鏡画像診断で、専門医に匹敵する能力を持つ人工知能（AI）を開発したと発表した。
約400人分の1万枚以上の画像を3分あまりで分析し、発症の有無の正答率は9割近くに達した。診断に要した時間は、AIが3分12秒だったのに対し、内視鏡医23人の平均は3時間48分、専門医６人の平均は4時間12分。
AIの導入により、内視鏡医の作業時間を減らし、見逃し防止に役立つことが期待される。
（2017/11/20 毎日新聞より）
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