逆流性食道炎は食道腺がんの原因になりやすい

逆流性食道炎は食道腺がんの原因になりやすい

逆流性食道炎は食道腺がんの原因になりやすい

 

逆流性食道炎は、胃の内容物が食道に逆流して、食道の粘膜が胃酸によって傷つけられて炎症が起きている状態を指す。

 

胃自体は胃酸に耐える粘膜に覆われているために自分が傷つくことはない。しかし胃と直結している食道にはそのような防御機能がない。強酸の胃液が逆流することで、食道に障害を起こす。

 

さらに逆流性食道炎が繰り返されると、食道の粘膜が荒れて変質する「バレット食道」という食道がん発生の素地をつくってしまう可能性がある。

 

逆流性食道炎は男性の40-60歳代で肥満傾向にある人、女性では60歳以上で腰が曲がり、背中が丸くなった状態の人に多い傾向がある。以前は日本人には少ない病気だったが、食生活の欧米化などにより患者数は増えている。

 

ピロリ菌の多い国では逆流性食道炎の発生が少ないという。その理由はピロリ菌によって慢性胃炎になり、胃酸の出る量が少なくなるためといわれている。

 

ピロリ菌を除菌することによって、胃が正常な状態に戻り、胃酸の分泌が盛んになることで逆流性食道炎やバレット食道が増加し、食道腺がんの発生リスクが増加する可能性も報告されている。

 

では、ピロリ菌を除菌しないほうがいいのだろうか。答えは除菌したほうがいい。ピロリ菌を除菌することは、もともとの正常な状態に胃を戻すことだからだ。

 

除菌後は胃が正常に戻るため食欲が増加する人が多い。意識して食べ過ぎを避ける、生活習慣を改善する、必要に応じて薬物療法で胃酸の逆流の繰り返しを防ぐことが大切だ。

 

 

 

【胃食道逆流症とは】

 

逆流性食道炎

 

胃食道逆流症とは、胃液など胃の内容物が食道に逆流することでおこる病気の総称だ。近年、日本人に急速に増えている逆流性食道炎も含む。

 

胃食道逆流症の二大症状は、酸っぱいものが喉や口の中にせりあがってくる呑酸(どんさん)、胸骨の後ろに感じる灼熱感や胃から胸にかけて熱い感じがこみあげてくる胸焼けになる。

 

胃食道逆流症は食道の粘膜がただれてできる「びらん」の有無で2種類に分かれる。びらんがあれば逆流性食道炎、びらんが見られなければ非びらん性胃食道逆流症になる。非びらん性胃食道逆流症は若い人に増えているが、ストレスによる食道の知覚過敏が原因とみられている。

 

逆流のおこる原因はいくつかある。胃と食道の境目にあって胃の内容物が食道に逆流するのを防ぐ下部食道括約筋の機能低下。高齢者に多い胃の一部が上に飛び出している状態の食道裂孔(しょくどうれっこう)ヘルニアも一因になる。また暴飲暴食による括約筋の一時的な緩みも原因になる。

 

 

 

【逆流性食道炎で起こりやすい症状】

 

 

逆流性食道炎で起こりやすい症状は

 

・食事のあとに胸やけ、胃もたれがする
・朝起きると口に苦みを感じる
・食事の途中ですぐに満腹になる
・前かがみになると胸やけがする
・前かがみになると胃酸が逆流する
・力仕事などでお腹に力を入れると、やけるような痛みがこみあげてくる
・胃酸があがってくる(酸っぱいものがこみあげる)
・横になると胃酸が逆流して眠れない
・胸やけがして寝ても目が覚めてしまう
・喉の不快感
・吐き気
・自覚症状がない

 

などがある。

 

逆流性食道炎の原因はおもに2つある。それは、食べ過ぎと肥満だ。

 

 

 

【逆流性食道炎を防ぐ3つのポイント】

 

 

逆流性食道炎を防ぐには、以下の3つに気をつけたい。

 

・食事
・姿勢
・おなかへの圧迫

 

食事はとくに高脂肪食を控えよう。脂っこい食事をすると、括約筋を緩めるコレシストキニンというホルモンが分泌されるためだ。

 

>>食事

 

まず食べすぎない。食べすぎると胃に過剰な力がかかって胃酸が逆流しやすくなる。胃が膨張して引き伸ばされると、胃酸の逆流をとめる下部食道括約筋がゆるむとされている。

 

早食いでよく噛まない人はゲップによる空気の逆流も発生し、胃酸の逆流がさらに起こりやすくなるので注意が必要だ。

 

タンパク質は消化に時間がかかるため胃液の逆流がおこりやすい。また油っこい食事も胃酸の逆流やゲップを引き起こすことがある。揚げ物など脂肪を多くものを食べすぎると、胃と食道をつなぐ噴門がゆるみ胃液が逆流しやすくなる。

 

嗜好品であるアルコール、コーヒーや緑茶でのカフェインの過度な摂取、タバコも胃酸の分泌を増加させる原因になる。ケーキなどの甘いもの、唐辛子などの香辛料、レモンなどの柑橘類も要注意だ。

 

胃酸の逆流をふせぐ下部食道括約筋が弱まる原因として、加齢による括約筋の働きの低下やストレスがある。

 

>>姿勢

 

 

おなかが圧迫される前かがみの姿勢を避けよう。前かがみの姿勢は胃酸の逆流がおこりやすくなる。草むしりや床掃除といった前かがみの姿勢は長時間続けないようにする。猫背も噴門に負担がかかるので改善したい。また食事のあとはすぐに横にならない。就寝するときは上半身をやや起こす。

 

横になる姿勢では、一度胃酸が逆流すると胃に戻りにくくなる。とくに食後はもっとも胃酸の逆流がおこるため、食事のあとと就寝時には姿勢に注意したい。

 

あまり知られていないことだが、食事をすると食べた物はまず胃の上部にたまる。だから体の右側を下にして横になると、食道が胃よりも低くなり、胃液が逆流しやすくなる。だから逆に体の左側を下にして横になれば、胃液は逆流しにくくなる。食後、どうしても横になりたければ、体の左側を下にしよう。

 

>>おなかへの圧迫を避ける

 

 

コルセットやベルトなど、腹部を絞めすぎる服装はおなか全体を圧迫する。コルセットやベルト、着物の帯などはゆるめるなど腹部に負担をかけないよう工夫すべし。

 

そして肥満もおなかを圧迫する原因のひとつ。とくに内臓脂肪が蓄積する肥満は逆流の原因になる。糖尿病など生活習慣病を避けるためにも体重を減らそう。

 

 

 

【異常なしでも胸焼けが続く非びらん性胃食道逆流症】

 

 

胃酸が食道まで逆流して胸焼けや吐き気、呑酸などのつらい症状が現れる。内視鏡で食道を調べてみると、食道の粘膜に炎症がおきていたり、ただれ(びらん)が見つかることがある。これを逆流性食道炎と呼ぶ。

 

一方、炎症やただれ(びらん)がないのに症状があらわれる人がいる。これは「非びらん性胃食道逆流症」という。胃酸がすこし逆流するくらいは誰にでもある。だから多くの人は異常を感じない。けれど食道の感じやすさは人それぞれ。人によっては、わずかな胃酸でも敏感に反応してしまうことがある。

 

非びらん性胃食道逆流症の特徴は、食道に異常はみつからないのに症状がでること。もうひとつは、ストレスに弱い人におこりやすいと考えられている。

 

非びらん性胃食道逆流症になりやすい人の傾向がある。それは、女性、若い、痩せている、きちょうめん、ストレスに弱い人が多い。

 

 

 

【びらんとは】

 

 

びらんとは、胃の粘膜の表面がえぐれ、ただれた状態のこと。粘膜の上皮が欠損する。びらんが粘膜の下層や筋層まで達すると潰瘍になる。

 

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>>急性胃炎による腹痛でピロリ菌の感染が確認されることもある


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