ピロリ菌はバリウム検査でわかるのか

ピロリ菌はバリウム検査でわかるのか

ピロリ菌はバリウム検査でわかるのか

バリウム検査

 

結論からいえば、バリウムを飲んで胃をレントゲンで撮影してもピロリ菌がいるかどうかの判定は困難だ。

 

ぴろりんの場合、バリウム検査で萎縮性胃炎であることがわかった。そして胃カメラを飲んで医師が胃炎や潰瘍など胃粘膜の状態を目で確認した。またピロリ菌の検査として胃の粘膜の細胞を採取。ピロリ菌に感染していることが判明した。

 

 

 

【バリウム検査には見逃しがある】

 

バリウム検査

 

胃がんで年間5万人が命を落としている日本。この数字は1997年〜2012年まで、ほとんど変化していない。

 

胃がん患者の99%はピロリ菌感染者であることが医学的に立証されており、WHO(世界保健機関)の専門家会議は、胃がん対策でピロリ菌対策が最も重要と勧告している。そのために検査が必要になる。

 

もちろん、どんなに優れた検査でも100%の精度はない。2008年の論文では、バリウム検査の偽陰性率(見逃し率)を20〜30%としている。早期がんは、X線画像にまず映らない。

 

見逃しが多いから、毎年検診を受けているのに進行がんが発見される患者が後を絶たない。胃カメラのほうが何倍も胃がんを発見できるため、医者でバリウム検査を受ける人間は少ないという。

 

 

 

【バリウム検査のリスク】

 

バリウム検診

 

約10年でバリウムの副作用で亡くなった人が、少なくとも20人いる。
(小学館 バリウム検査は危ない 1000万人のリスクと600億円利権のカラクリ より)

 

胃のバリウム検診は、腸閉そくや腸穿孔(腸に穴があくこと)を起こして手術が必要になったり死亡した人がいる。バリウムが大腸の中で石膏のように固まって、大腸に穴が開き人口肛門になった人がいる。おなかにバリウムが溜まって、ひどい便秘で苦しくなる人もいる。

 

日本でバリウム検査を受けている人は年間に約1000万人いる。健康でいるための検診で病気になったり、死亡者がでていることをあなたはご存じだろうか。

 

ほかにも、がん検診には不利益がある。X線をつかう胃がん検診では、放射線被ばくをすることになる。悪影響を及ぼさない程度の被ばく量といわれてはいるが、毎年検診を受けるたびに被ばくは積み重なっていく。

 

2004年、医学誌のランセットが以下の内容の論文を掲載した。

 

「75歳以上の日本人の年間がん発症者の3.2%、人数にすると7587人が、診断用X線撮影の被爆が原因」

 

現在、先進国のなかでバリウム検査による胃がん検診を行っているのは日本だけだ。

 

 

 

【変わる胃がん検診】

 

サラサラの血液

 

バリウム検診でのピロリ菌の発見は困難だということがわかってもらえただろうか。

 

ぴろりんはバリウム検診で「胃体上部粘膜不整」「萎縮性胃炎」とわかった。その点で健康診断とバリウム検診に感謝はしている。けれどバリウム検診にリスクがあることを知ってしまった。

 

ピロリ菌がいるか、胃がんのリスクはないかを知りたいけれど、バリウム検診は受けたくない。そんな人は、今後はどうしたらいいだろう。そこでABC検診の出番だ。

 

胃がんの発生にはバクテリアであるヘリコバクター・ピロリ菌の感染が感染しているといわれる。高齢になればなるほど感染率が高く、70歳以上では8割以上が感染しているといわれている。

 

ピロリ菌に感染すると胃粘膜の萎縮が進みやすくなり、感染していない人よりも胃がんを発症するリスクが高まる。そこで、胃がんのリスクが高い人に絞って、定期的に検査を受けてもらう方法がABC検診だ。

 

ABC検診は、胃を調べるまえに胃粘膜の萎縮とピロリ菌の感染の有無で胃がんのリスクを評価する。血液を採取し、ピロリ菌の感染はHp抗体、胃粘膜の萎縮はペプシノーゲンという項目で簡単かつ安価に調べられる。

 

この結果で4段階にリスク分けし、胃がんになるリスクが最も低いA評価の人は胃カメラ検査を1度だけ受けて、異常がなければそれ以降、症状がでるまで胃がん検診を受ける必要はなしとされる。

 

胃カメラであれば被爆もないし、同時に食道がんの有無もチェックできて一石二鳥だ。

 

 

 

【欧米では無効の職場健診や人間ドック】

 

検査着

 

SB新書「やってはいけない健康診断」によれば、欧米諸国には職場健診や人間ドックには存在しない制度とある。その理由は、定期的な検査をしたらより健康になるのか、寿命が延びるのか、比較試験をしたところ結果は無効だったため。そのため、現在でも欧米では職場健診や人間ドックは実施されていない。(BMJ 2012;345:e7191)

 

また欧米では胸部エックス線撮影の比較試験を実施したところ、肺がん検診は無効かつ有害であることが示されている。(J Occup Med 1986;28:746)これは肺がんを発見し、片方を放置し片方を定期的に健診する試験だ。すると早期発見に成功し、早期治療ができたのに、肺がんで亡くなる人が増えてしまった。そこで欧米諸国は肺がん検診の導入を断念した。

 

フィンランドの比較試験でも生活習慣病患者をみつけ、片方を放置し片方に医療介入をした。15年にわたる試験・経過観察の結果は、医者が介入したほうが46%も多く死亡していた。

 

自信があるからピロリ菌の検査キットをプレゼント。薬院オーガニックの粒マヌカはこちら

 

 

 

>>逆流性食道炎は食道腺がんの原因になりやすい


ホーム RSS購読 サイトマップ