ココナッツオイルでピロリ菌の除菌はできるのか
ココナッツオイルに含まれる脂肪酸は強力な抗生物質で、さまざまな病気の原因となる細菌を殺すことが知られている。
(中略)そして中鎖脂肪酸はピロリ菌を殺すのである。いつの日か、胃潰瘍の治療法として、ココナッツオイルで調理した食べ物をもっと食べるように、と医者が勧める日が来るかもしれない。ココナッツオイルを日常的にとれば、感染を完全に予防することさえできるかもしれないし、同じことが、耳感染、肺炎、食中毒、その他多くの感染症についても言えるかもしれない。
(WAVE出版 公認栄養士・自然療法医 ブルース・ファイフ著 ココナッツオイル健康法 病気にならない太らない奇跡の万能油 より引用)
ピロリ菌は強い酸でも死にませんし、さらには耐性菌も出てきました。今後は、強力な抗細菌力を持っているココナッツオイルに期待を持ってもいいでしょう。
(とりい書房 監修・寺島洋一 やってみて驚いた!ココナッツオイル お口クチュクチュ健康法 より引用)
【ココナッツオイルとは】
ココナッツオイルは、ココナッツの実から抽出した油。
原産地は熱帯アジアとされ、古くから南国の人々に親しまれてきた。食用、薬、美容に広く使われてきた。ココナッツの実から削り取った白い果肉を低温で絞る。それを長時間かけて発酵させるとオイルとミルクに分かれる。さらにそれを何度もろ過してできるのがココナッツオイルだ。
欧米の医療機関の研究によれば、ガンや心臓病、糖尿病などの生活習慣病を予防、ダイエット促進、免疫力を活性化させる、感染症などから体を守るなどが確認されている。
油は太ると思いがちだが、中鎖脂肪酸(ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸)なので、脂肪として蓄積せずに効率よくエネルギーとして使われる。またラウリン酸は母乳にも含まれる成分で免疫力を高めてくれる。ゆえに乳幼児用の粉ミルクにもココナッツオイルが原料として使われている。
【ココナッツオイルの継続使用で改善がみられたもの】
とりい書房 監修・寺島洋一 やってみて驚いた!ココナッツオイル お口クチュクチュ健康法によれば、ココナッツオイルの継続使用で改善がみられたものは以下となる。
・口臭の解消
・歯周病のあきらかな改善
・シミ、肌荒れの改善
・アトピーの改善
・関節痛の緩和
・無理のない体重減少
・抜け毛の減少
WAVE出版 公認栄養士・自然療法医 ブルース・ファイフ著 ココナッツオイル健康法 病気にならない太らない奇跡の万能油にも、ガン、糖尿病、肝臓病、前立腺肥大などにココナッツオイルによる効果がある可能性が紹介されている。
【ココナッツオイルの有効成分】
ココナッツオイルの脂肪酸中のおもな成分は
・ラウリン酸(中鎖脂肪酸)約50%
・カプリン酸・カプリル酸(中鎖脂肪酸)約10%
・ミリスチン酸(長鎖脂肪酸)約20%
・その他 約20%
>>中鎖脂肪酸
すばやく吸収・分解されてエネルギーになるため太りにくい。コレステロール値や中性脂肪値を上げない。
>>ラウリン酸
中鎖脂肪酸の一種でココナッツオイルの脂肪酸全体の約50%を占める。母乳にも含まれる成分で免疫力を高める。
>>ケトン体
中鎖脂肪酸が肝臓で分解されてできる。脳のエネルギー源になる。
>>ビタミンE
豊富に含まれるビタミンで、血流をよくする。アンチエイジングにも役立つ。
【アルツハイマー型認知症の予防・改善効果も期待される】
ラウリン酸は肝臓で分解されてケトン体になる。ケトン体は直接神経細胞に届いてエネルギーになる。脳のエネルギーはブドウ糖だが、脳の神経細胞が変化するとブドウ糖が使えなくなる。そのときケトン体がブドウ糖の代わりに脳のエネルギーになる。
このケトン体の働きがアルツハイマー型認知症の予防・改善に効果があるといわれている。
【ココナッツオイルの選び方】
どんなものにもピンからキリがある。ココナッツオイルの効果・効能を期待するのであれば、生の果肉を低温で搾ったもの、熱処理などをしていない加工されていないもの、できるだけ自然なものを選ぼう。
具体的には、ココナッツオイル100%、中鎖脂肪酸が60%以上、低温圧搾法で抽出されたものだ。
ぴろりんが選んだのはレインフォレストハーブ 有機JASオーガニックバージンココナッツオイル。ニオイと味に癖がなく、コーヒーに入れて1日大さじ2杯飲んでいる。
【まとめ】
胃に棲むピロリ菌を殺菌力のあるココナッツオイルを摂取することで除去することができるのか。
ぴろりんは会社の健康診断で萎縮性胃炎がみつかり、そのあと内科で内視鏡検査をしたところピロリ菌に感染していることがわかった。実はその一年ほど前からコーヒーにココナッツオイルを毎日3杯入れて飲んでいた。つまり、ぴろりんにはココナッツオイルの効果がなかったということになる。
もし食品でピロリ菌を除菌したいのであれば、実験などで効果が立証されているLG21乳酸菌入りヨーグルトやロイテリ菌のほうが期待できると考える。
なお健康診断で糖尿病の予備軍と診断され、4か月ごとに血液検査をしているが体重は数キロ落ちたものの、悪玉コレステロール値は変化していない。一度、4か月ほどココナッツオイルの摂取をやめて血液検査を受けてみよう。