ピロリ菌の感染が原因の慢性胃炎(ピロリ菌感染胃炎)
ピロリ菌に感染すると、数週間から数カ月で100%の人が慢性胃炎になります。
(浅香正博・秋野公造 著 胃がんは「ピロリ菌除菌」でなくせる より引用)
慢性胃炎は日本人の約半分がかかっているといわれる病気。自覚症状は胃痛、胸やけ、吐き気などがある。ほとんどが無症状だ。
ピロリ菌が胃の粘膜に長く住み着くと、胃壁にとって毒性のある物質やアンモニアをつくり、胃の粘膜に慢性的な炎症を起こす。これが慢性胃炎だ。ピロリ菌が原因の場合、ピロリ菌感染胃炎とも呼ばれる。
ピロリ菌は胃がんの最大の危険因子で、胃がん患者のほとんどがピロリ菌に感染している。
慢性胃炎の多くはピロリ菌の感染が原因なので、除菌治療をすれば慢性胃炎は治るし、胃がんの予防にも役立つ。なお慢性胃炎のピロリ菌除菌治療には健康保険が適用される。
慢性胃炎を放置しておくと胃粘膜が破壊されて萎縮性胃炎になり、胃がんの発症リスクが高まる。また慢性的な胃炎があると骨粗鬆症のリスクが高まり、血糖値のコントロールがうまくいかなくなったり、動脈硬化も進むことがわかっている。認知症になるリスクも2倍に。
慢性胃炎になると胃の老化が進む。ピロリ菌がいると胃の粘膜が薄くなり、血管が透けてみえる。ずばり、老けた胃になる。
【慢性胃炎により引き起こされる疾患】
ピロリ菌感染胃炎(慢性胃炎)になると萎縮性胃炎から分化型胃がんになるケースがある。ぴろりんも慢性胃炎が萎縮性胃炎まで進んで、ピロリ菌感染が判明した。
ほかにも慢性胃炎から胃・十二指腸潰瘍、胃マルトリンパ腫、機能性ディスペプシア、胃過形成性ポリープ、突発性血小板減少性紫斑病、未分化型胃がんに進むコースもある。
つまり、慢性胃炎から胃の病気のほとんどが始まるといってもいいだろう。
【慢性胃炎の分類】
慢性的に炎症をおこしている胃の粘膜の状態から、慢性胃炎は4つに分類される。
・胃粘膜の表面に軽い炎症のある表層性胃炎
・炎症が進んで胃粘膜がえぐれた状態のびらん性胃炎
・胃粘膜自体が萎縮し薄くなる萎縮性胃炎
・胃粘膜の表面が正常よりも厚くみえる肥厚性胃炎(ひこうせいいえん)
【慢性胃炎の自覚症状】
本来、慢性胃炎は自覚症状がほとんどない。なので、健康診断のバリウム検査などで指摘されることが多い。
じっさい、ぴろりんは萎縮性胃炎と健康診断でわかるまで。いや、慢性胃炎がわかってからも自覚症状がまったくなかった。自覚症状がある場合、胃が痛い、吐き気、むかつき、胃もたれ、食欲不振、食後の腹痛などがある。
【慢性胃炎の治療方法】
慢性胃炎の治療法は、ピロリ菌がいれば除菌する。
症状に応じて医者から処方される薬を飲む。胃酸を抑える薬もあれば、胃の運動を高める薬を服用する。自覚症状がなくなったからと薬の服用をやめると再発することがあるので注意が必要だ。自己判断せず医師の指示できちんと薬は服用を続けよう。
もっとも大切なのは、規則正しい生活と十分な睡眠、そして胃に負担をかけない消化のよい食事をすること。ストレスをためない。
消化がよい食べ物とは、ただやわらかいものではない。胃に残る時間が短く、消化液と混ざりやすいものをいう。そして食べるときは、よく噛むこと。唾液を十分に出すことで、胃腸での消化や吸収が助けられる。
急性胃炎とおなじく、食事は胃粘膜を刺激しないものを選ぼう。暴飲暴食は厳禁だ。タバコ、アルコール、コーヒー、紅茶(カフェイン)は控えよう。ただし、胃の機能を低下させないためにも十分な栄養(ビタミン、タンパク質)をとるようにしたい。
【胃の4つの働き】
胃は人間が食べた物を消化して吸収するための消化管のひとつ。消化管は、食道にはじまり胃、小腸、大腸などで構成され、肛門まで続くチューブ状の器官。全長は約10メートルある。
胃が受け持つ役割は4つ。
・食物を一時的に貯蔵する
・食べ物を砕き混ぜあわせ、どろどろのかゆ状にする
・たんぱく質を分解して体に吸収しやすい形にする
・ビタミンB12の吸収を助ける
胃を単純に食べ物を貯蔵する袋と考えてしまうが、慢性胃炎で調子が悪かったり胃酸の出が悪ければ、その後の腸での吸収にも影響するだろう。どんなに健康に良いといわれる食べ物を食べても、胃が不調では効果もなくなるのでは・・・と思ってしまうのは、ぴろりんだけだろうか。
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