ピロリ菌の除菌率をさらに向上させる方法
ピロリ菌の除菌率をさらに向上させる方法は3つある。
・処方された薬をしっかり飲む
・薬を飲んでいるあいだは禁酒・禁煙を守る
・LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べる
>>処方された薬をしっかり飲む
朝と夕、食後に処方された薬を忘れずに飲む。これは最低限の基本だ。2回飲み忘れたら除菌は失敗すると考えたほうがいい。また食事と薬を飲む時間は、できるだけ同じ時間帯にする。1日目の朝食は7時、2日目の朝食は11時なんてことのないようにしたい。
>>除菌期間は禁酒・禁煙を守る
酒とタバコは除菌期間だけでもやめる。除菌効果が落ちるという論文もあるからだ。体調を整えるため、規則正しい生活を守る。睡眠時間もきっちり7時間とりたい。
>>LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べる
試験で10%も除菌率がアップした結果がでている。試験では朝と晩の食間に2回、LG21乳酸菌入りヨーグルトを食べている。
【除菌しますか、それとも胃がんになりますか】
ピロリ菌は胃の粘膜に住みつく細菌で、胃がんの原因とされている。胃がんになった人の95%以上がピロリ菌に感染した人だ。日本では毎年13万人が胃がんを発症し、年間5万人が命を落としている。
世界保健機関(WHO)の報告でも、世界中の胃がんの約8割、日本人に多い胃がんの約9割がピロリ菌によるものだ。
日本人の約3人に1人がピロリ菌を保有している。
ピロリ菌を除菌しないということは、慢性胃炎の状態のままで放置したうえ胃がんになるリスクもそのままにしておくことにほかならない。
厚生労働省の調査では、2016年の日本人の平均寿命は女性で87.14歳、男性80.98歳だ。ぴろりんもせめて80歳まで生きたい。だから除菌療法をすることに迷いはなかった。
友人に「会社の健診で要精密検査になったから、胃カメラを飲んだらピロリ菌がいたよ」と話したところ、彼いわく「医者に行くから病気になるんだよ!」と言われた。
医者に行かなければ、確かに病気は発見されないから病気になっていることに気づかない。けれど、それで本当にいいのか。早期発見・早期治療しておけば、治る病気もあるのではないか。
まあ、彼のような人間が100歳まで生きちゃったりするから世の中わからない。
ピロリ菌は幼少期に感染しやすい。そしてピロリ菌に感染すると、ほぼすべての人にヘリコバクター・ピロリ感染胃炎という慢性胃炎が生じる。下手をすると、感染して何十年と胃の中にピロリ菌を飼い、慢性胃炎のまま症状が出ないで過ごす。爆弾を腹に抱えたまま、何も知らずに生きることと同じだ。もし自分に息子がいて、息子が感染していたら・・・と考えただけでゾッとする。
ピロリ菌に感染したからといって、必ず胃がんになるとはいえない。けれど、除菌しますか、それとも慢性胃炎になりますか、は言っても問題はないだろう。
子供や孫が中学生になったらピロリ菌検査はしよう。親がさせよう。それが大切な愛する子供のためだ。
すでに佐賀県では、県内すべての中学3年生に対して、任意で検査と除菌を公費でする取り組みを始めている。
【ピロリ菌の除菌方法】
ピロリ菌の除菌は簡単だ。薬を一週間飲むだけ。抗生物質2剤と胃酸の分泌を抑える薬の合計3剤を1日2回(朝・晩)、7日間飲み続ける。
ぴろりんが処方されたのは、ボノサップ・パック400。タケキャブ20(1錠)、クラリス200(1錠)、アモリン250(3カプセル)になる。薬局で1930円だった(購入には処方箋が必要)。
2回飲み忘れると効果がない場合があるので、薬のシートに日付を書いて絶対に飲み忘れないようにしよう。
大切なことは3つある。
・朝と晩、食後忘れずに薬を飲む
・3か月後、除菌できたか必ず確認する
・除菌率を上げるためにLG21乳酸菌入りヨーグルトを摂る
以下の項目に当てはまる人は、事前に必ず医者に申し出ること。ぴろりんとの約束だ。
・薬でアレルギー症状を起こしたことがあるひと
・ペニシリンなどの抗菌薬を服用して、ショックなどのアレルギー症状を起こしたことがあるひと
・抗菌薬や風邪薬で副作用を経験したことがあるひと
【ピロリ菌の除菌薬について】
カリウム拮抗型胃酸分泌抑制薬の登場で、除菌の成功率は大きく上がった。
1次除菌では、アモキシシリン、クラリスロマイシン、カリウム拮抗型胃酸分泌抑制薬もしくはプロトンポンプ阻害薬。2次除菌では、アモキシシリン、メトロニダゾール、カリウム拮抗型胃酸分泌抑制薬もしくはプロトンポンプ阻害薬を使う。
【除菌も失敗することがある】
1回目の除菌を1次除菌(いちじじょきん)と呼ぶ。少し前までは70%くらいの成功率だったが、新薬が開発され現在は約90%とも言われている。
1次で除菌できなければ、薬を替えて2次除菌にうつる。これで約95%と言われている。3次除菌は自費になる。
ぴろりんの勤める運送会社の配車係のFさんも1次除菌で失敗して、2次除菌を経験していた。とにもかくにも薬をちゃんと飲むことが成功の前提なので、忘れずに飲もう。
2次除菌の間は、アルコールの飲酒は避けよう。これは薬が効かない場合があるのと、お酒を飲んだときにアルコールの濃度がうまく下がらないことがあるからだ。なお、1次除菌の時から飲酒させない医者もいる。
喫煙や飲酒は一般的に抗生剤の効果を減少させるという論文もあるので、少しでも除菌の成功率を上げたければ除菌期間だけでも禁煙・禁酒をしよう。
ピロリ菌を除菌すると、完全ではないが胃潰瘍や十二指腸潰瘍の再発が抑制されることもわかっている。
【除菌できたか必ず確認をする】
1次除菌をしたのにピロリ菌がいなくなったか確認しないまま放置なんてことのないように。ピロリ菌がいないことを確認するまでが遠足、いや治療です。
確認は治療が終了してから1〜3か月後に尿素呼気試験の検査を行う。感染していなければ除菌治療は終了。
もしもピロリ菌が残っていたら、2次除菌に進む。ピロリ菌に抗体ができている可能性があるため、抗菌薬の種類を1種類だけ変えて、また7日間服用する。
1次と2次の治療を行えば、99%以上が除菌に成功するとおっしゃる医師もいる。
【除菌中はLG21乳酸菌を食べる】
LG21乳酸菌は胃の粘膜に長くとどまり、ピロリ菌を抑制する働きが認められている。
除菌中にLG21乳酸菌が入ったヨーグルトを摂取したところ、除菌率が10%以上も上昇した試験結果がある。
またピロリ菌の感染者31名が1日2回(1回につき90グラム)、LG21乳酸菌入りヨーグルトを8週間摂取したところ、ピロリ菌が大幅に減少。胃の炎症の改善もみられた。
明治プロビオヨーグルトLG21なら、固形のヨーグルトタイプと液体のドリンクタイプから選べる。ドリンクタイプには低糖・低カロリーもあるので糖尿病やダイエット中の人にも嬉しい。
ぴろりんのお勧めはドリンクタイプ。ドリンクタイプならスプーンも不要で、気軽にどこでも飲めるし、運転中でも簡単に摂取できるのは助かった。
酸が強い胃の中ではピロリ菌以外の細菌は生き残ることが難しい。ただし、LG21乳酸菌は別だ。LG21乳酸菌は胃酸に強く、胃の粘膜に定着しやすい。さらにピロリ菌の活性を抑制する力のあることも東海大学医学部研究チームによる研究で明らかになっている。
1次除菌で成功したければ、除菌治療をはじめる1か月前からLG21乳酸菌入りヨーグルトを1日2回ずつ摂取しよう。抗生物質にアレルギーがあって除菌治療が受けられない人や望まない人にも、ピロリ菌の抑制作用があるLG21乳酸菌はおススメだ。
【LG21乳酸菌とは】
学術名ラクトバチルス・ガセリOLL2716株。高木敦司教授と古賀泰裕教授の2人が中心となって発見した。
人間に感染するピロリ菌がマウスにほとんど感染しないことから、マウスの胃を守っている乳酸菌に着目。胃の中で活性を保ちやすく人体にも安全なLG21乳酸菌にたどり着いた。
LG21乳酸菌がピロリ菌の除菌治療に効果を発揮するという発表は、2009年のアメリカ・シカゴで開催された米国消火器学会で優秀演題にも選ばれている。
多くの試験結果によって、世界で初めて食品としてピロリ菌を抑制することが証明されている。
【除菌療法の副作用について】
除菌療法のおもな副作用は以下の5つがある。
・軟便や下痢
・味覚異常
・肝臓の機能を表す検査値、AST(GOT)、ALT(GPT)が変動することがある
・発疹やかゆみといったアレルギー反応
・逆流性食道炎の発生
>>軟便や下痢
1次除菌で一番多い副作用がこれ。
ぴろりんは、とにかく水のようなウンチが出た。一日にする大便の回数も増えた。車の運転中にいつもの調子でオナラをすると「ぷっ」ではなく「ぷりっ」とガス以外のモノまで出ることがあるので注意が必要だ。
はじめて3日目くらいまで便に黒いカスのような物が混ざった。具体的には、水分を吸って膨らむまえの乾燥ワカメのような。胃か腸の内側にこびりついたカスだろうか。
>>味覚異常
食べ物の味をおかしく感じたり、苦みや金属のような味を感じたりする場合がある。
>>逆流性食道炎
除菌療法に成功したひとのうち、少数において逆流性食道炎の発生が報告されている。
逆流性食道炎とは、胃酸がひんぱんに食道に逆流して食道の粘膜に炎症をひきおこす病気。自覚症状としては、胸やけ、口の中に酸っぱいものが上がってくる感じになる。ただ症状は軽いまたは無症状の場合がおおく、治療が必要なケースはまれとのこと。
これはピロリ菌が除菌されることによって、低下していた胃酸の分泌が正常に戻ったために一時的におこると考えられている。
>>副作用まとめ
1次除菌の途中で下痢・軟便副作用がでても、自分の判断で服用をやめずに最後まで飲み続けること。ただし症状がひどい場合はすぐ薬剤師または医者に相談しよう。
発熱や腹痛をともなう下痢、下痢に粘液や血液が混じっている場合は、ただちに薬を中止し、医者または薬剤師に連絡すること。
【除菌後の再発の可能性について】
そもそも除菌療法自体が100%成功するわけではない。
また除菌に成功しても再発(再感染)しないともかぎらない。本当は感染しているのに判定では陰性(感染していない)となる偽陰性の再燃もある。
岡山や大分の大学の研究では、年1%は再発(再感染)の可能性があるとのこと。
日本では井戸水や川の水など、ピロリ菌の感染源はほぼ消えたようだ。ただし東南アジアやアフリカ、中南米といった地域では感染源がたくさんあるため、海外旅行が趣味の人は気をつけてほしい。
生水を飲まないようにするのは基本。サラダを洗う水や酒を割る水も生水の可能性があるし、酒やジュースに入っている氷も油断しないでほしい。
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