ピロリ菌の除菌が失敗する原因は耐性菌だった
ピロリ菌の除菌に使われる薬。それが抗生物質だ。
抗生物質とは、細菌やカビなどの微生物によって作られる。抗生物質は、ある種の微生物の生育を阻止する物質だ。
万能に思われる抗生物質だが、弱点がある。
それは、安易に使っていると薬剤に対して抵抗力をもつ菌が出現することだ。薬に対抗できる菌、これを耐性菌と呼ぶ。
耐性菌ができると、とうぜん薬が効かなくなる。ピロリ菌を殺す薬に抵抗力をもったピロリ菌がいれば、除菌は失敗する。だから、むやみやたらと抗生物質を使ってはいけない。
日本ではクラリスロマイシンが効かない率が1996年で9.1%だったのに、3年後の1999年には18.7%に上昇している。
耐性菌の繁殖スピードが速く、新たな抗生物質を開発してもまた耐性菌が出現し、追いかけっこになっているわけだ。
いつか2次除菌で95%というピロリ菌の除菌成功率が、耐性菌の出現によって維持できなくなるかもしれない。
耐性菌のほかに、薬をちゃんと飲まなかったり、除菌中にアルコールを飲めば失敗することもある。
【増える耐性菌と減る抗生物質。その理由】
抗生物質を開発しても、それを上回る速さで耐性菌が生まれる。そこで現在は「抗生物質を適切に使い、耐性菌の蔓延を防ぐ」ことに力がそそがれている。
そして、製薬会社が抗生物質の開発に積極的でない理由がある。それは抗生物質では稼げない、儲からないためだ。
考えてもみてほしい。ピロリ菌の除菌成功率は2次除菌で95%ともいわれている。つまり、2回除菌療法をすれば、ほとんどの人がもうピロリ菌の薬を飲まなくなる。
逆に高血圧や糖尿病だったらどうだろう。一度や二度、薬を飲んだだけでは治らない。一生、薬を飲み続けなければならない。薬の値段も高いため、企業にとってはドル箱になる。
ピロリ菌は不衛生な環境の発展途上国で多く発生する。井戸水を飲んだり、汲み取り便所の時代の日本ではピロリ菌の感染者は多かった。しかし上下水道が普及し、トイレも水洗になった衛生状態のよい現代日本人のピロリ菌感染率は下がっている。
以前は日本人の8割以上がピロリ菌に感染しているとされていたが、衛生環境がよくなったことから近年は半数ほどに減っている。
抗生物質は、発展途上国で需要が高い薬だ。
お金持ちの多い先進国で売れない薬を利益第一主義の企業がどれだけ本気で作るだろうか。
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